持ち家を処分することなく、スロットやギャンブル等の遊興費で増加した借金合計約630万円について、約390万円の減額を受けた事例
1 相談前後の借金の総額及び返済月額の変化
相談前 総額約630万円 月額 約12万円
相談後 総額約240万円 月額 約7万円
2 相談時の状況
相談者は、約500万円の収入がありました。
そして、住宅ローンを組んで自宅を購入しており、住宅ローンを組んだ当時は特に問題なく暮らしていたそうです。
その後、スロット等のギャンブルや旅行の費用等の遊興費に充てるための借入をするようになったそうですが、当初は問題なく約定の返済を行っていたとのことでした。
しかし、借り入れ元本がなかなか減らず、ショッピングリボを利用する等したことから、徐々に借入額が増えていってしまったそうです。
その後も、相談者は、なんとか支払いを継続してきたものの、徐々に、返済のための借入を繰り返すようになり、借入額が減らず、支払いを継続していくことが困難になりました。
そして、債権者の一部からは提訴されるに至ったため、相談者は、債務整理をすることを決意し、来所されました。
相談者としては、自宅を守りたいという意向であり、また、相談者にはしっかりとした収入があったので、支出をしっかりと管理し、無駄な出費をおさえていくことができれば、計画的に返済して完済することも可能であると思われたため、個人再生の手続きをとることになりました。
ただ、相談者には、自宅以外にもかなりの資産があったため、債務総額を基準とした最低弁済額ではなく、清算価値を基準とした最低弁済額になる可能性がありました。
3 相談後の状況
まず、給与の振込先銀行が、債権者のひとつであったため、受任通知を送付する前に、給与の振込先を変更してようとしました。
しかし、勤務先は給与の振込先の変更に応じなかったため、一旦、振込先銀行に問い合わせをして、対応を確認したところ、受任通知発送後も給与の出金ができるようであったため、そのまま受任通知を発送しました。
提訴していた債権者には連絡をしたところ、訴訟は取下げになりました。
また、住宅ローンの借入先銀行に対して、住宅ローンとは別に借金をしていました。当該銀行に対しては、事前に連絡をして、種々の調整を行いました。
申立のための資料を収集していったところ、勤務先の雇用契約関係の資料が存在しないものや、不備があるもの、紙媒体での交付をしてくれない等様々な問題がありましたが、なんとかすべての資料を収集し、申立てに至りました。
最終的に、やはり、資産の総額が多かったため、清算価値(資産額)を基準とした返済をせざるをえませんでしたが、返済総額は約240万円に減額となり、月額約7万円を3年間支払い、完済する計画となりました。
4 相談後の事件処理経過
初回相談の11日後に正式に受任しました。
翌日、受任通知を発送しました。
受任してから約6か月後に住宅ローン債権者との事前協議が完了しました。
受任してから約7か月後に個人再生を申し立てました。
受任してから約8か月後に開始決定を受けました。
受任してから約9か月後に書面決議の決定を受けました。
受任してから約10か月後に再生計画の認可決定を受けました。
受任してから約12か月後に返済を開始しました。
当事務所では、お客様の状況に応じた的確なアドバイス、ご依頼者様の意見を尊重した柔軟な対応を心がけております。
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大阪市西区西本町の法律事務所 リトラス弁護士法人
弁護士 山下翔