任意整理は、裁判所を利用することなく、各債権者との間で任意交渉して和解を成立させる手続です。
返済の条件については、相手方となる債権者に同意・承諾をしてもらう必要があり、こちらが希望する条件で、債権者が和解に応じてくれるとは限りません。
どのような内容の和解に応じてもらえるかについては、相手方とする債権者がどこの会社か、借入期間はどの程度か等の具体的な状況によって様々です。
その中でも、相手方とする債権者がどこの会社かによって、ある程度の傾向があるため、任意整理を行う場合には、その傾向について確認しておく必要があります。
今回は、任意整理において、頻繁に相手方となる株式会社クレディセゾンについて、任意整理を行う場合の傾向をご説明いたします。
なお、同じ相手方であっても、昔と今では傾向が異なり、最近も傾向に移り変わりがありますので、実際に債務整理を行おうとする時点では、今回のご説明とは傾向が変わっている可能性もあります。今回のご説明については、あくまでも目安としていただき、実際に任意整理を行おうとする場合には、弁護士に直接ご相談いただければと存じます。
1 分割の回数
基本的に、5年(60回払い)程度までは応じてもらえる。
借入額が大きい、取引期間が長い、延滞歴がないなどの事情によっては、7年(84回払い)程度まで応じてくれることもあります。
ただし、借入額が少額の場合には、分割の回数が少なく(期間が短く)なる可能性があります。
2 経過利息・遅延損害金(和解までにかかった利息等)
原則としてカットしてもらえなくなっているようです。
以前はクレディセゾン側の回答時までの利息のみで応じてもらえましたが、厳しくなってきているようです。
3 将来利息(和解後、完済までにかかる利息)
基本的に、将来利息の全額カットに応じてもらえます。
今のところ、私自身が担当した限りでは、将来利息を求められたことはありません。